こんにちは木暮太一です。

出版を実現させたいと思ったら出版企画書を書かなきゃいけません。
出版社に対する提案書みたいなものです。

今回の記事では、

“ 出版企画書ってどうやって書くの ?”
“そもそも出版企画書ってどんなものなの?”

などを解説していきます。

YouTubeにアップしている動画でも詳しく解説していますが、
この記事では、さらに深堀していきます。

出版企画書とは?

出版企画書とは、
出版する著者に関するプロフィールや
自分が持っているコンテンツをまとめた提案書のようなものです。

書店の本が並ぶ「商業出版」をしたい場合には、
必ず用意しなければいけない資料です。

著者にとっては、
自分自身を、出版社にアピールする資料になり、
出版編集者や出版社にとっては、
この著者が考えていることが本になるかを判断する資料になります。

つまり、
自分はこういうことを考えていて
こういうコンテンツを持っていますが、どうですか?
っていうようなことをまとめた資料
なんです。

もちろん、
出版企画書が書ければ
誰でも出版できるということではありません。

とはいえ、これを書かなければスタートしません。

ただ
・どんなものを書けばいいのか
・そもそもどういうところを目指して書けばいいのか

という点に悩むと思います。

実は、
そもそも出版社自身も
どんな書き方をしてほしいか定まっていない、
どんな要素があれば評価が高くなるか決まっていない
というケースもあります。

よく言うと柔軟に考えてくれてるんですけど
悪く言うと何がポイントになるか絞れていない
という言う感じなんですよね。

つまり、著者も編集者も「正解」が見えていない状態です。
それだとなかなか出版実現に向かっていかないので
出版をするために何が必要なのかというところを今日は話していきます。

なお、ぼくの出版セミナーでは、「1ヶ月後に出版が決まる出版企画書のヒミツ」と題して、企画書のフォーマットなどをお伝えしています。
ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

セミナーの詳細はこちら▼

https://matomabooks.jp/publish/

この記事では、出版企画書の基礎知識や基本的な書き方などについて解説していきます。

出版企画書はなぜ必要なのか?

いきなりですが、本を出したい人の99.9%が
出版企画書を誤解しています

出版企画書は、
自分が本を出したいと思ったときに

こういう内容を書きたいです。
こういう本を書きたいです。
こういうことを書こうと思います。
こういう思いで書こうと思います。

っていう内容を書く資料だと思っていませんか?

実は全然違うんです!

世の中のほとんどの人が、
ここを勘違いしてますね。

しかし、
編集者さんもその点をしっかり説明してくれません。
もしかすると
編集者自身もそんなに明確には気付いてないかもしれません。

出版企画書の本当の目的は
“著者の素材を相手に伝えること”
です。

多くの著者が誤解してることがあります。

たとえば、多くの著者は出版が決定したら、
そのまま内容が変わらず進んでいくと思っていますよね。

それは半分正しいです。
しかし、半分間違ってます。

出版業界においては、本の内容が「決定」されても
もう1ヵ月後には
本の内容が変わってる可能性っていうことも十分あるんです。
出版業界はいつ何時も、決定は確定ではありません。

なので出版企画書は
最初から何か決め切って作るものではない

っていうことを、まず押さえておいてください。

編集者にとって出版企画書の役割とは?

出版企画書は、
たたき台として使われると思ってください。

出版企画書を基に
「こういう本を作りましょう」とお互い合意して進めます。

だけど、著者がどんどん方向がずれていく可能性もある。

もしくは、環境が変わって今こっちの流れより
こっちの方が売れるなっていう風に編集者が思ったら
どんどん違う方向に
本を変えていく可能性ってのは十分にあるんです。

著者は企画書にまとめて
この本を作ろうと考えています。
家の設計図みたいに
このまま作るんだと思っています。

ですが、編集者はそうは思っていません。

これは単なる素材であって
編集者がいいと思うように変えていく、
そして状況を見ながら
柔軟に変えていくっていうたたき台だと思ってます。

出版企画書でよくある間違い・勘違い

出版企画書に対する
著者のよくある間違い・勘違いについて、
代表的な内容を解説します。

以下の記事でも、細かく解説しているので、
合わせてチェックしてみてください。

「書きたいこと」だけ書いてはいけない

出版企画書って書いてあるわけですから
出版をする内容に関してまとめた資料を作るんだと思いますよね。

私はこういう本を書きたいんです。

1章こういう内容
2章こういう内容
3章こういう内容で書こうと思ってます。

と書き並べると思いますよね。

しかし、書きたいことだけ企画書にまとめても
意味がありません。

前述したとおり
企画書の本来の役割は
“著者の素材を相手に伝えること”です。

では、書きたいことを
どうすれば編集者に評価される企画に変えることができるのか?

詳しくは以下の記事で解説しています。

他人にない実績・体験があればOK

著者には実績が必要です。
しかしこの場合の「実績」とは、

テレビの取材を受けましたとか
何かから表彰されましたとか

ということではありません。

出版企画書のお題にしている、
例えばアドラー心理学のことを書くんだったら
アドラー心理学を書く人としての実績
です。

本の内容に関連した実績を企画書に書かなければ
編集者に認めてもらえません。

例えば、
ぼくはフジテレビの朝の番組「とくダネ!」で
4年間レギュラーでコメンテーターとしてでていました。

あとは「ネプリーグ」にも出ました。

ほりけんチームで出ました。
ぼくね、毎回出ると、ほりけんチームなんですけどね、
ほりけんさん、本番中にめちゃ緊張しているときも
ぼくにギャグを要請してくるんです・・・笑

ま、それはちょっと置いといて、
このように他の人が経験してないような立場で
テレビに出ていきました。

それは周りと比べると
同じような経験をしている人は少ないと思います。

ですが、
本を出版することに関すると

だから何なのって話なんですよ。

特定の経験や実績がある人は少ないかもしれないけども、
アドラー心理学を語る上で何が関係あるんですか?
という風に言われるわけですよ。

出版企画書の内容がそのまま本になるわけではない

ぼくが編集者の立場で
また、出版社の代表の立場で著者と接する時も

「こんな感じでいきましょう」

と方向性を決めたとしても
それがそのあとどんどん変わる可能性は十分にあります。

著者からすると
前回これで合意をとったはずなのに何か話が変わってきたなーと
面食らう時もあるかもしれませんが
これはね、しょうがないんですよ。

著者側もこれを書こうと思ったけど
書いてみたら案外面白くはなかったとか
まぁこっちの方が書きたくなったとかいうこともありますし。

ぼくの出版講座では、たくさんの受講生が本を出しました。
なんですけど彼ら彼女たちが最初に書いた企画書は全部変わりました。

編集者との打ち合わせの中で新しい企画ができました。

企画書に書くべきは
その編集者と打ち合わせになるような
素材なんですよね。

前述した通り、出版企画書は
単なるたたき台として使われるという風に思ってください。

出版が決まる出版企画書に書いてある4つのポイント

では、商業出版を決めるために、
編集者が「あなたの本をうちで出版したい」と
思ってもらうためにどんなことを書かなければいけないのか?

今回は重要な4つのポイントについて解説します。

1-著者が持っているコンテンツ

まずは著者が持ってるコンテンツ、
これを企画書で表さなきゃいけないです。

言い換えると、
著者が読者に対して何を言えるのか。

これが書いてなければ
打ち合わせがスタートしません。

この「コンテンツ」に関しては、
以下の記事でも詳しく解説しています。

2-著者の実績

次に、著者の実績が書かれていなければいけません。

前述したとおり、
出版企画書のお題に関連した、
そのお題を書くに値する実績である必要がありますが、
さらに言えば読者から認めてもらえるくらいのに
実績がないと本を出すのは難しい
んです。

編集者はそれがわかってますから
この著者は実績があるのかなっていう点をチェックします。

という事は企画書にその実績が書かれていなければいけない。

言うだけだったら誰でも何でもできます。

アドラー心理学が流行ってるから
じゃあ自分もアドラー心理学の本を書けば売れるんじゃないか?

と考えて、

アドラー心理学の本を書きたいです。

って言う著者はたくさんいます。

しかし
「あなたは新しい心理学の本を書けますか?」
と言われるとこれまた別問題ですよね。
「書きたい」というのと、
「書ける」というのは違いますよね。

3-差別化を表現する

そして次に、差別化を表現しなければいけない。

編集者は「差別化」を非常に重視します。

編集者は今までたくさんの本を作ってきました。
出版業界全体で見ても
同じようなテーマ、同じジャンルの本が
たくさん出版されています。

なので、
過去に出版された本とまったく同じ本を作ろうとは考えないです。

じゃあ、今回の出版企画書は

どのぐらい違うのか
どの点が違うのか
どういう風に違うのか。

それを著者が理解した上で進めないと
編集者は「やる意味がない」ということに考えになるわけですよ。

つまり、
すごいいいことを語れるんですよ!
読者に対してすごく有益な情報を出せるんです!

と、著者がアピールしても、

「この前でたあの本と全く一緒なんですけど。」
となってしまうと、
本を出す意味がないので、
なかなか出版が決まりません。

なので、差別化が必要になります。

他の本とどう違うのか。
他の本のことを類書といいます。
同類の本と言う意味で類書。

類書と何が違うのかというのは
編集者にひたすら聞かれる内容です。

差別化はとても重要なので、
別の記事でも詳しく解説しています。

4-読者にどう伝えるか

そして最後にどうやって読者に伝えていくか。
さらにいうと、
伝える段取りがかかれていなければいけない。

セミナーで言ったらカリキュラム、
本で言ったら目次ですね。

目次の部分がざっくりとしすぎて

「なんとなく適当にやれば頑張れば結果出ますよ」

っていうような内容ではいけないんです。

まずこれをやってください、
その次これやってください、
その次これやってください、
ここは落とし穴があってここ気をつけなきゃいけないんで
こういうことを考えながら次これやってください

そういう指導方法が語れなければ本は書けないんです。

本は自分の経験を書くものではありません。
自分の経験や知識を使って
相手がそれをできるようにするのが書籍ですから
相手がどうやったらそれを身に付けられるかっていうことを
著者側が語れなければいけない
んですよね。

編集者が好む出版企画書とは?

出版企画書はWordで書くこと

体裁としては
PowerPointじゃなくてWordを使ってください。
出版業界はPowerPointを使いません。

なんなら編集者のパソコンの中に
PowerPointは入ってなくても全く支障がありません。

一般的に企画書は
PowerPointイメージですが、出版業界ではWordです。

Wordで書きましょう。

以下のページも詳しく解説しています。
チェックしてみてください。

ベストセラー編集者が好む出版企画書フォーマットとは?

冒頭に
そもそも出版社自身も
どういうものを書いて欲しいかっていうのが定まっていない、
とお伝えしました。

しかし、実は、
ぼくの出版経験をもとに
「ベストセラー編集者が好む出版企画書のフォーマット」を開発しました。

ぼくは1998年、19歳から作家活動をし、
2004年から出版社を経営しています。
出版業界に身を置いて四半世紀になりました。

また、
ぼくが主催している出版塾では
受講生の7割の方が出版を実現しています。
しかも、出版実現した著者の約8割は
出版初心者の方でした。

その経験と実績を踏まえてできた
出版企画書フォーマットです。

しかし、フォーマットだけあっても、
企画書のポイントを押さえていないと、
商業出版は実現しません。

ぼくの出版セミナーでは、
「1ヶ月後に出版が決まる出版企画書のヒミツ」と題して、
企画書の極意をお伝えしています。

フォーマットを受け取りたい方は、
ぜひこのセミナーをチェックしてみてくださいね。

「1ヶ月後に出版が決まる出版企画書のヒミツ」セミナー
お申し込みはこちら▼
https://matomabooks.jp/publish/

企画書だけでなく著者の事もチェックしている

さらに、
出版編集者は企画書とは別に、
「この著者は本当に本が出せるのか?」と
疑いの目を向けています。

それについては、以下の記事で解説しているので
チェックしてみてくださいね。

出版企画書を提出する出版社の選び方

出版企画書ができたら、
次は、出版社に企画書を送ります。
言い換えると、出版社へのアプローチが必要になります。

やっぱり名の知れた大手出版社から出版したいよね!
著者の想いを込めた企画書なら、どこからでも出版できる!

新人著者の方はこのように考えがちですが、
この考え方は、よくある失敗例です。

出版を決めるために
「出版社選び」、「アプローチの方法」が重要、
という点を理解することは
出版の成功率を上げるためにとても大切なこと
です。

以下の記事で詳しく解説していますので、
合わせてチェックしてみてくださいね。

企画書を送る時期には注意する

結論を言うと、
12月に出版企画書を送ってはいけません。

理由は、年末で忙しいから。
忙しくて新しい案件に手を出そうとしないから、です。
社会人であれば、誰でも納得いくと思います。

時間と労力をかけて作った出版企画書ができたら、
すぐにでも送りたいと考えてしまいますが、
そこは、グッと立ち止まって、
送る時期をチェックしてみてください。

以下の記事でも解説しています。

出版が決まるまでの流れ

ここで、出版が決まるまでの全体の流れについて解説します。

大きくは以下のような流れです。

1、出版企画書を書く
2、編集者にアプローチする

3、編集会議を通過させる
4、執筆をする
5、編集、印刷、流通

著者が「出版企画書」に関して、特に力を入れるのは、
最初の2ステップです。

編集会議には、著者は参加できませんので、
最初の2ステップで
「編集者が好む企画書にする」ことが
とても重要になる
ことがわかると思います。

ここがうまくいけば、
著者に変わって編集者が、
「この著者と、こういう本を作りたいのですが、いいですか?」
と、社内にプレゼンして、
通過すれば、執筆にはいります。

詳しい商業出版の全体の流れについては、
以下の記事(動画つき)で詳しく解説しています。

1ヶ月後に決まる出版企画書を書く方法

ここまで、商業出版を決めるための出版企画書について、
詳しく解説してきました。

出版企画書の書き方などが、
ある程度理解したかと思いますが、
「理解した」を「できた」にするには、
さらに高いハードルがあります。

「大体わかったけど、企画書書けるかな?」
「出版企画書を書いてみたけど、これで大丈夫かな?」
「すでに出版企画書はあるけど、なかなか出版が決まらない」

というお悩みを抱える方も多いです。

もし、
同じようなお悩みを抱えている方、
悩みを抱えそうと思う方は、
ぼくが講師をしている講座に参加してみてください。

ぼくの出版理論講座では
過去、500名以上が出版実現し、
そのうち、80%は出版初心者でした。

なぜ、ここまで出版が決まるのか?

その理由は、ぼくの経験と実績にあります。

・これまで60冊以上著書を出し、
1万部売れればヒットといわれる業界で
累計180万部を出版を経験。

・出版社経営者として、10年以上の経験。

こういった経験と実績から見つけた
即効性・再現性のある、正しい“本を出版する方法”を、
出版理論講座で教えています。

その講座の体験会を、
「1ヶ月後に出版が決まる出版企画書のヒミツ」セミナー
で行っているので、ぜひいらしてください。

きっと世界がガラッと変わりますよ^^

出版理論講座 オンライン体験会&説明会
「1ヶ月後に出版が決まる出版企画書のヒミツ」
▼お申し込みはこちら▼
https://matomabooks.jp/publish