こんにちは、木暮太一です。ぼくの出版塾の受講生さんと話をしていると、最初はほとんどの人が同じ感覚を持っていることに気づきます。今回はその中で、「出版社の選び方」にフォーカスして解説します。

商業出版で本を出すとき、どんな出版社を狙った方がいいのか、それをお伝えしますね。動画でも解説しているので、動画が便利な方はこちらからどうぞ↓

今回は、「どんな出版社で本を出すのが著者にとってベストか」という話をします。

みなさんがイメージするのは「名が知れた大手の出版社から出すとすごい」「有名な出版社から出したら売れる」ということかと思います。ぼくの受講生さんも最初はそう考える方が多いですね。

ただ、確かにそういう側面もありますが、そうとは限りません。大手から出すことは「ぼくらが期待しているほどプラスに作用しない」というのが結論です。

なぜかというと、大手の出版社はそれだけ数を出しているからです。講談社、新潮社、角川、いろいろな大手出版社があります。もちろんすごい力を持っていますが、それだけたくさんの数の本を出しています。毎月数百冊出すことがありますので、ぼくらがそこで本を出すと、「one of them」 つまり 大勢の中のひとりになるわけです。

出版社が販売促進をするときも、出している本がめちゃくちゃ多いので力が分散してしまいます。分散してしまうと、自分の本を後押ししてくれる力はさざ波程度、というイメージですね。

もちろん、当たると大きいです。その出版社のパワーが一気にこちらに向いてきますから、売れるとさらにめちゃめちゃ売れていく、というのがよくあるパターンです。大手の力はものすごく大きいですし、その恩恵に預かればかなり強力なものになるのですが、その恩恵に預かるまでが大変です。

月間何百冊、つまり年間数千冊の本の中からイチオシにならないといけないですよね。イチオシにならないとしても、少なくとも“中くらいオシ”ぐらいにはならなければいけない。となると結構しんどいわけです。

本が出版され、販売されるスタートラインでどの本を推すか、ということは出版社内である程度検討されています。当然、有名な著者、期待の新人などいろいろな人たちが入っていますし、ビジネス書や実用書だけではなく小説や絵本も含まれています。その中で勝ち抜いていかなければならないので、新人作家には大手はちょっと不利かもしれませんね。

ぶっちゃけ、「最初は大手を避けた方がいい」とぼくは思っています。

ぼくは著者として、今まで60冊、合計175万部を出してきました。それでも大手の出版社から出すと、推しメンならぬ“推し本”にはなれないんじゃないかと思っています。だから、大手よりも、ぼくの本をイチオシとして扱ってくれる出版社を選びます。

選ぶ、というとちょっと偉そうな言い方になってしまいますけれども、どちらか選べるとしたら大手は避けて中小の出版社から出す方が、結果としては自分の本が育っていくと思います。

自分の友達や家族に対して「〇〇出版社で出すよ」と言うときに「何その出版社?」と言われるよりかは「あそこで出すの?すごい!」と言われたい気持ちはよくわかります。けれどその気持ちをぐっと抑えて、中小で出した方がいいと思います。

実際は、読者は出版社名で本を選んだりはしません。「どこの出版社かを気にしているのは自分だけ」と考えた方がいいかもしれません。名より実を取りましょう。実を取って、ちゃんと売れるようにしていった方がいいと思います。

繰り返しですが、大手は大手でメリットはあります。けれど、「イチオシ商品になれるかどうか」ということをぜひ考えていただきたいなと思います。イチオシ商品になるためには、いろんな著者同士の闘いに勝っていかなければならないので相当な道のりだと思います。

ぼく自身はまだそこまで達していないので、大手の出版社から出して勝てるとはあまり思っていません。ということで、みなさんも自分の状況をみながら、「大手だから良い」という発想は捨てた方がいいですね。