こんにちは、木暮太一です。

その業界で長く仕事をしていても、自分のビジネスや自分の「売り」を言葉で説明できないケースはとても多いです。「あなたのビジネスって何ですか?」って聞かれても、意外とすぐには答えが出てこないんですよね。

そんな場合は、本を書くといい。正確にいえば、出版社に認めてもらえるくらい精度の高い「出版企画書」を作るのがいいです。

本を出版するということは、自分が世の中に提供している価値を言葉で説明することです。そして、本の企画を考えるということは、自分が持っている価値を相手に伝わるように表現することです。

本を出版することはとても素晴らしい体験になることは間違いなく、人生の節目になる経験です。ただ、それ以前に本を出すことで、自分の考えがまとまり、自分が伝えたかったことが言葉になります。そしてビジネス現場でその言葉を使えば、より多くのクライアントを集めることができるようになります。

そもそも、自分がやっていることを言語化できている人はとても少ないです。なんとなくそれっぽい言葉を並べて伝えているつもりにはなりますが、伝わっていないケースがとても多いと感じます。

たとえば、

・あなたらしく輝く
・幸せな人生を歩む
・健康セミナー

などです。これらは結局のところ何がゴールなのかわかりませんし、その人が相手に何を提供するのもわかりません。

「あなたらしく輝く」と言いますが、そもそも人間は輝きませんね。人間は発光体ではありません。「あの人は輝いている」と表現する場合も単なる「例え」にすぎません。実際には輝いていないんです。

でも、「あなたらしく輝けるようになるセミナー」はたくさんあります。本人としては自分が目指している状態を表しているのかもしれませんが、このセミナーに参加した人がどうなるのかはわかりません。有名になるのか、ストレスが減るのか、収入が増えるのか、家族との時間が増えるのか。

これでは言語化したことになりませんね。

また「幸せ」や「健康」も同じです。幸せって何? 健康って何? と聞かれると、答えられないケースがとても多いですね。このように、伝えているつもりでも、自分の意図が正確に伝わっていないことがとても多いんです。


言葉にできない最大の理由は、もちろん日本語を知らないからではありません。言語化するときのポイントはいくつかありますが、大きい要素は「分解」と「焦点」です。

健康セミナーは、身体や心の状態が良くなるセミナーなんだとは思います。でもどこの状態が良くなるのかがわかりません。頭痛・腰痛・血流・尿酸値など、体の改善ポイントはいろいろありますね。これを分解せずに一括りにしてしまうと、よくわからなくなります。まずは分解してピンポイントで伝える事が大事。

そして次は「焦点」です。相手が知りたいポイントをちゃんとつかんで伝えているか、ということです。

ビジネスの言語化ができない最大の理由は、「相手が評価するポイントがわからないこと」です。自分のビジネスを日本語で説明するだけだったら、誰でもできると思います。自分がやっていることを単に説明すればいいだけですからね。

でもそれでは言語化したことにならない。言語化には目的があります。そしてこの場合の目的とは、「相手が自分のビジネスに興味を持つこと」だと思います。だとすれば、単に説明すれば言語化ができた、ということではないですね。相手が興味を引くように言わなければいけない。

そして、それができない。

相手がどこに興味を持つか、相手はどこを評価するか、相手が本当に欲しいものは何か。それが言えていれば言語化できたということになりますが、相手の興味ポイントがわからないので、とんちんかんなことを話してしまうんです。

たとえば、自分の理論がいかに素晴らしいかを熱く語る人がいますが、それは「求められていない情報」です。ライバルがイケてないことを延々と話されたことがありますが、それも望んでいない情報です。

本人としては「私は、他の人とは違う。他の人は全くわかってないけど、私はわかっている」と言いたいのでしょう。でも、そもそもそのテーマの魅力がまだわかっていない状態で、ライバルのダメ出しをされても、苦笑いしかできません。

一般的にビジネスで言語化しなければいけないポイントは、

・あなたのコンセプト
・差別化
・あなたの信頼性
・具体的手法

です。これらを状況に合わせて語っていくことで、「あなた」を言葉にすることができます。


蛇足ですが、ビジネスで言語化しなければいけないポイントは、そっくりそのまま出版企画書で表現する内容と同じです。逆にいえば、出版企画書を書けるようになれば、ビジネスで言語化しなきゃいけないポイントがそのまま言葉になっているということです。

出版企画書に書く項目は、仮タイトル、企画概要、プロフィール、目次案の4つ(いろんな項目を掲げる人はいますが、この4つで十分です)。

本の出版企画を作る過程で作る言葉と文章は、じつはビジネスで打ち出すべき項目と全く同じです。だから本の企画を作り、それを磨いていくことが、そのままビジネスのマーケティングやブランディングに直結するんです。

出版をするためだけに出版の勉強をするのはもったいない。自分の言語化ができるようになり、一瞬で伝わる言葉を作れるようになって、そして出版もしましょう。


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