「本を出版したい」とお考えの方にとって、本を出版する方法や出版業界のことをしれる出版セミナー。
多くの方が、セミナーや講座を開催しています。
「どのセミナーに参加しても同じでしょ?」と思うかもしれませんが、実は全然違います。
出版社経営者であり、60冊以上出版した著者でもある木暮太一が、「商業出版するために参加すべき出版セミナーの選び方」を解説します。
「書店に本が並ぶ商業出版をしたい!」
「出版社に認められて費用負担なしで本を出版したい」
「限られた時間と費用の中で、自分に合った出版セミナーに参加したい!」
とお考えの方は、この記事を参考にしてくださいね!
Contents
1:出版セミナーとは?
出版セミナーとは、「本を出版する方法や出版業界の情報を教える講義」を指しています。
世の中には様々な出版セミナーがありますが、違いとしては以下があげられます。
「どれくらいの費用で」
「どんな本の形式で」
「誰が」
「どんな方法で」
「どんな目的のために」
教えているのか。
多くの場合、本を出版することをゴールにしていますが、
誰に教えてもらうか、どういうことを教えてもらうかによって、本の出版が近道になったり、逆に遠回りになったりしますので、出版セミナーの選び方には注意したいところです。
また、自身の出版をお披露目や告知する目的で、書籍で教えているノウハウを、著者が直接講義する出版記念セミナーのような形式もありますが、この記事では「本を出版する方法を教える講座」に関して解説していきます。
2:なぜ出版セミナーに参加すべきか?
どうして出版セミナーに参加した方が良いのか?
それは、出版する方法を理解した人に教えてもらうことが、本を出版する近道だからです。
出版に関わらず、自分が何かやろうと思った時に、その業界のことを全く知らなかったら、
満足にやり遂げるまでに時間がかかります。
かくいうぼくも、ずっと本を出版したいと思っていた時期がありました。
大学を卒業して一般企業のサラリーマンになりましたが、その間も「自分の本を出したい」と思って、色々と調べていました。
学生の時に、自分で出版ごっこみたいなことをやって、自分で原稿を書いて冊子にして、本屋さんに営業にいって、その冊子を置いてもらったりしていました。
つまり、書くネタはあったのです。書くネタがあったのですが、商業出版にこぎつけることはできなかった。
ぼくが自分で出版ごっこみたいな冊子を作っていたのが1998年。
そして、初めて商業出版を実現したのが2009年です。
自分一人で考えて、その間試行錯誤しましたが、結局11年実現しなかったのです。
なぜ11年も出版できなかったのか?
原因は、端的に言うと自分一人で考えていたからです。
当時、出版に関する情報を集めていませんでした。なんとなく、こういうことすればこうなるのかなとか、こうやった方がいいのかなと、自分の推測で動いていたのです。
もちろん、自分自身で考えることが大事なときもありますが、素人である自分の推測に意味があるとは限らない、むしろほとんどのものは意味がありません。
どんなケースでもそうかもしれませんが、初心者が何かやろうとすると、やはり時間がかかります。
それは皆さんにも当てはまるかもしれません。
「出版セミナーの選び方」に関しても同じことが言えます。
この記事を通して、自分が求める出版ノウハウが学べる出版セミナーを選べるようになりましょう。
3:出版セミナーの無料と有料の違いは?
出版セミナーには、大きく分けて無料のセミナーと有料のセミナーがあります。
また、セミナーではなく、ブログ記事を読んで無料で情報を集めるという方法もありますが、今回は講師が参加者に教えるセミナーに限って解説します
無料の出版セミナー
まず無料のセミナー。
たまに「自分の体験談を語るので、興味ある人は来てくださいね」と、無料で出版セミナーをやっているケースがあります。
この場合、その人はビジネスとして出版の指導をしようと思っていません。
もっと言うならば、そこまでの知識やそこまでの経験がない段階で、「私はこうやりました」と話している方がすごく多いので、その方の体験談の域を超えないでしょう。もしくは何か超高額のものを売ろうとしています。超高額のものをあとで売ろうとしているので、最初は「無料」にしているわけです。このどちらかだと思っていただいて問題ないでしょう。
出版業界で経験を積んでいくと、新しい発見や、巷に出ていない情報があります。
そのため、自分が十何年の経験を蓄積して得たノウハウをタダで出す方はあまりいないと思います。
タダで出していることが悪いというわけではありませんが、タダで出しているということは「無料でしか提供できない情報」の可能性が高いです。
有料の出版セミナー
次に、有料のセミナー。
結論を先に言うと、ぼくは有料のセミナーに行った方がいいと考えます。
どんな業界でもそうですが、「お金を払わずにいい情報を得よう」と考えても、本当に有意義な情報を得られるかというと、なかなか難しいです。
日本人は形ないものになかなかお金を払わない傾向がありますが、お金を払わないとちゃんとした情報を教えてもらえません。
よく言われているのが不動産投資のセミナー。
不動産投資の無料セミナーはたくさんあります。しかし、参加してみると、物件を売りたい業者さんが、「無料で教えますよ」と人を集めて、営業をかけるということになります。
一方で、有料の不動産投資セミナーもあります。
主催者は、「お金をもらっている分、参加費の対価に見合う情報を教えよう」と考え開催しています。
学びに行くのであれば有料のセミナーでないと意味がありません。
4:そもそも、出版にはどんな方法があるのか?
本を出版するといっても、いろいろな出版形式があります。
「参加してみたけど、思ってた出版の方向性と違う」ということがないよう、どんな出版形式を教えている出版セミナーか、判別できるようになりましょう。
「商業出版」「電子出版」「自費出版」「共同出版」の4種類
出版の方法といっても、いくつか種類があります。
代表的な出版方法は以下の4つ。
1,出版社が費用負担し本を出版できる「商業出版」
2,Amazon等で無料で出版・販売できる「電子出版」
3,自由度が高いが、費用負担が必要な「自費出版」
4,出版社と著者が費用を折半する「共同出版」
出版セミナーでは、主に「商業出版」を教えるケースが多いですが、実は参加してみると、「共同出版」の場合もあります。
悪い場合だと、100%出版できます!と宣伝し、実は出版に関わる費用を著者に全額負担してもらう「自費出版」に誘導するケースもあります。
それぞれの出版方法と注意点を、以下の記事でも詳しく解説しています。
【重要】「電子出版」をオススメしない理由
電子出版、つまり電子書籍を出す方法を教える出版セミナーもあります。
しかし、出版業界において、電子書籍は著者や出版実績として評価されない、むしろ、マイナスの影響しかないと考えてください。
すでに電子書籍を出してしまった方、もし可能ならAmazonから削除した方がいいです。
それぐらいマイナスのインパクトが大きいと思ってください。
紙の本が電子化されることは全然問題ありません。でも、電子書籍(キンドル本)を出して編集者に評価されることはありません。
むしろ、「もうすでにコンテンツを電子書籍として出しちゃったんですね、じゃあ違うものを書いていただきたいけれど、違うネタはありますか?」と言われてしまいます。
世の中にはいろいろな思いの方がいますので、全員に対して絶対やめてくださいと言うつもりはありませんが、もし、商業出版を目指す近しい人が電子書籍を出そうかと思っていると言ったら、全力で止めます。デメリットしかありません。ぼくは出版業界に四半世紀いますが、キンドル本を出して著者としてうまくいった人を見たことがありません。
電子出版に関しては、以下の記事でも解説しているので、合わせてチェックしてみてくださいね。
5:出版セミナーで教えている人の違いは?
出版セミナーには、いろいろなタイプがありますが、分かりやすい違いとしては、「誰が教えるか」があげられます。
教える人によって、「その人に教わって出版が実現するか」に大きく差が出ます。
出版セミナーの案内を見る際には、ぜひ講師のプロフィールを見てみてください。
出版コンサルタント・アドバイザー
1つめは、出版コンサルタント、出版塾を主催している人、アドバイザーをしている方です。
どういった経歴を経て、コンサルタントやアドバイザーを名乗るかにもよりますが、後程解説する「編集者」や「著者」と変わらない場合もあります。
ぼくはここに当てはまりますが、ぼくが他の出版コンサルタントと大きく違う点としては、以下の2点があげられます。
・著者として、様々な出版社から、計60冊以上の本を出版している
・出版社の経営者でもある
この2点を兼ね備えて出版を教えている人は、国内でぼくだけですが、ここが重要な理由については、後述します。
また、出版コンサルティングといっても、大きく4つ種類があります。
それぞれどんなメリットとデメリットがあるのか?
以下の記事で解説しています。
編集者
出版社の編集者か、出版社から独立して本を出版するアドバイスをする仕事をしている方もいらっしゃいます。
編集者として出版する方法を教えている方の特徴として、
どういう本が売れているか、どういうキーワードが売れているか、自分の経験に基づいた主観的な判断をしているケースが非常に多いです。
編集者自身が好きなテーマ、編集者自身が作りたいものに関しては、たくさんいい本が作れると思いますが、世の中にはさまざまなテーマで本を出したい方がいらっしゃいます。
出版を教える立場として、自分が手がけてきたことのないテーマに関しても指導しなくてはならない。
どれだけの経験があるのかにもよりますが、やはり幅広いテーマに対応することは少し難しい編集者も多いのではないでしょうか。
著者
実際の本を出版したことのある著者が出版セミナーを開催することもあります。
「私はこうやったら本が出ました」「あなたたちもこうすれば本が出ますよ」といったように、体験談を基にしたセミナーになります。
ただ、ここで気を付けなければいけません。著者は、そもそも自分の本がどのくらい売れているかすら、出版社から教えてもらえません。何千部刷ったかはわかりますが、自分の本がどのくらい売れているかわかりません。
つまり、その本(そのコンテンツ)がよかったのか悪かったのか、著者はわからないんです。そして、どういう本を作れば評価されるのか、どういう本を作れば出版社が喜ぶのか、出版業界に関する視点をなかなか掴めないのが著者の立場です。
なぜ、「誰が出版セミナーを開催するか」が重要か?
それぞれ出版業界の知識格差が大きい
出版コンサルタント、編集者、著者、それぞれ一長一短があると言いたいところですが、出版に関して言うと、立場によって情報格差は激しいと言わざるを得ません。
言い換えると、世の中でどんな本が売れているか数字で把握して、データを基に指導できる人は限られています(というか、ほとんどいません)。
正直なところ、著者として本を何冊出しても出版業界の裏側はわかりません。
そして編集者と、出版社経営者の情報格差も激しいです。
著者の知識レベルを1ぐらいだとすると、編集者は30ぐらい、そして経営者は100ぐらい、それほどの差があります。
そもそも、出版業界ではどういう本がどのくらい売れているかというPOSデータがありますが、それを編集者は見ることができないケースがかなりあります。
会社によって違いますが、ぼくが接している編集者を見ると、3割くらいの方しかそのPOSデータを見ることができません。
(POSデータの仕組みは話すと長くなるので端折ります)
POSデータの数字を把握しているのは経営層、営業さんだけ。編集者は全体の3割ほどで、著者には一切公表されません。
出版において、POSデータの重要性に関しては以下の記事でも触れているので、合わせてチェックしてみてください。
出版経験と業界のデータを知る人に教わるべき
では、どんな人に出版方法を教えてもらった方が良いか?
1,著者として出版社に本を出してもらった経験がある人
2,出版業界に携わる方で、世の中で売れてる本の数字・データを知っている人
この2点を熟知している方に教わるほうが、商業出版でき、さらに、ベストセラー作家になれる確率がぐっと高まります。
そういう意味でいうと、ぼくは出版社を経営していますし、且つ、著者でもあります。
他の出版社さんから自分の本を出版してもらいつつ、自分の出版社でも出版しています。つまり、出版業界の表側と裏側を全部知っています。
著者と出版社経営者。
この両方を日本で同時並行でやっているのはぼくしかいないので、著者としてのアドバイスもできれば、出版社側の思考や視点を伝えることもできます。
6:出版セミナーや出版塾ではどんなことを教えているか?
どうやって出版したのか?という体験談
出版経験のある著者は、体験談を話す場合が多いです。
自分自身の経験をセミナーとして話すことはよくあることですが、出版の指導という点では、出版実現は難しいでしょう。
「こういった内容を出した方がいいよ」とか、「こういう切り口にすると出版社が評価するよ」といった指導は、少なくとも著者のレベルではかなり難しいです。
これは決してその方々の能力を否定しているわけではありませんが、やっぱり、持っている情報が全然違うのでとても難しいところだと思います。
出版企画書の書き方
商業出版をする場合、必ず出版企画書が必要になります。
ですので、多くの出版セミナーはこのテーマで教えている場合が多いです。
ぼくのブログでも、これから出版したいと考えている方向けの、出版企画書について解説しています。
有料セミナーほど詳細に解説していませんが、「そもそも出版企画書って何?」という方は、ぜひチェックしてみてください。
【重要】編集者へのアプローチ・プレゼン
出版企画ができれば、次は編集者へのアプローチ・プレゼンテーションです。
多くの出版塾では最終的に出版のプレゼン会というものを開きます。
しかし、この「プレゼン会」という仕組みには裏があります。
出版塾の主催者が編集者に会う機会を作っているので、その主催者がいないと編集者に会えないということになってしまいます。
会えないとどうなるか。
その出版塾で1冊目の出版を決めたとしても、2冊目を出すやり方がわかりません。またその出版塾に通わないと編集者に会えないのでまた参加費用を払う、という話になります。
すると、もしプレゼン会で採用されなかったら、全部無駄になってしまいます。なぜなら、次に編集者にアプローチする方法がわからないからです。
ネタはあるけれど、別の編集者にこれを提案したいと思っても自分ではできない。だからその半年間〜1年間が完全に無駄になってしまうわけです。
最終的にずっと主催者に依存させる、主催者がいないと出版にこぎつけられない体制になっているのです。
それはおかしいと、ぼくは思っています。
ぼくの出版塾では、「自立して出版活動できる」ようにするために、ぼくのところを離れても自分で編集者にアプローチできる、そんなやり方を採用しています。
採用しているというか、ぼくが考案しました。
なぜ考案できるのか。
出版社を経営している立場だから考案できるのです。
7:出版セミナーを選ぶポイントとは?
再現性とその根拠はあるか?
まずは、「誰が」出版を教えてくれるのか?という点を確認しましょう。
・著者
・編集者
・出版コンサル、出版プロデューサー
多くの方が出版の方法を教えていますが、
前述した通り、教える人によって、立場の違い・得意なジャンル・出版業界の情報格差があります。
出版経験があるから著者としてのアドバイスができ、出版を決める出版社の思考や視点を理解していて、世の中で売れている本のデータを見ることができる。
出版に関するさまざまな視点を持っているからこそ、高い再現性が実現できます。
ただし、前述した通り、「出版実現率100%」「必ず出版できます」と宣伝している場合、実は「自費出版でした」というケースもありますので、注意が必要です。
著者として自立できるか?
本は、1冊目を出した時よりも2冊目3冊目4冊目…と、どんどん出していくことによって、
市場に与えるインパクトがかなり増えていきます。
ですので、向こう10年にわたって著者として活躍したいと思うのであれば、自分一人で能動的に出版を決められなければならないです。そういう指導の仕方がマストだと思っています。
ぼくが知る限りで言うと、ほとんどの塾でプレゼン会を開催しています。その塾に来たら、編集者にプレゼンさせてもらえる。しかし、その塾に入らないと次回からはまた「ド素人」の域に戻ってしまいます。
結局、自分で出版を決められない立場に戻ってしまいます。その点は十分注意していただきたいと思っています。
電子出版でないこと
電子書籍を出したことが「実績」として評価される、商業出版として紙の本を出せるようになる、ということは絶対にないです。
絶対にありません。キンドル本を出したことが評価されることはありません。
仮に電子書籍が異例の大ベストセラーになって、100万ダウンロードというレベルになったら話は別です。しかし、数千ダウンロードでは全く話になりません(現実的には100ダウンロードくらいしかされません)。
別の視点でいうと、YouTuberでチャンネル登録者20万人という方が評価されますので、電子出版とは違うところに注力することをおすすめします。
初心者から出版した人の声をご紹介
ぼくも出版塾を主催しており、そこから毎月毎月新しい著者が誕生しています。
ぼくの出版塾の最大の特徴は、出版を実現した著者の数はもちろんですが、約80%が「初心者」からのスタートだったということです。
出版の事を何も知らない状態ですと、初心者が出版を実現することがとても難しいことだと考えてしまいますが、
事実、ぼくの出版塾では、受講後1ヶ月で出版を決める事は普通になっていて、受講後2日で出版を決めた著者もいます。
なぜ、そんなに出版が決まるのか?
初心者から出版を実現した著者との対談動画があるので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
ここまで、これから出版したいと考えている人が、出版について学ぶ機会となる出版セミナーについて解説してきました。
「出版セミナーを探していたので、参考にしよう!」
「結局どの出版セミナーに行ったらいいの?」
このようにお考えの方は、ぜひぼくの出版セミナーに参加してみてください。
このセミナー、編集者もお忍びで参加されることがよくあるほど、出版業界にいる方も知らない情報や学びたいコンテンツをご用意しています。
ぜひ、即効性・再現性のある、正しい“本を出版する方法”を体験してみてください。
編集者が飛びつく企画書のヒミツへの申し込みはこちら
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