こんにちは、木暮太一です。ぼくは25年以上、著者として活動しつつ同時に出版社も経営しています。これまで数多くの著者・編集者を見てきましたし、500人以上の著者をプロデュースしてきました。

今回は、著者が編集者と会った時に「超やりがちな最悪のミス」について解説します。これをやったら「次」がなくなっちゃうほど最悪なミスですが、かなり多くの著者がやってしまいがちなんです。こういう著者、多いんです。そして自らチャンスを失ってしまうんです。

もちろん悪気があってやっているわけではないんです。ですが、悪気がないからこそ、タチが悪いとも言えます。ただ、「出版業界のTOPを知らなかっただけ」。

今回の記事を読んでいただければ、【何をしてはいけないのか?】と【どうすればいいのか?】がわかります。

動画でも解説していますので、動画の方が見やすければぜひこちらをご覧ください↓

著者と編集者との出会いは、著者が編集者に対して何かしらのアプローチをする、もしくは、編集者が著者に対して声をかけてくる、そういったところから始まります。

最初は、「スタバかどっかで打ち合わせしましょう」みたいな感じです。そして、ぼく自身、昔すごいミスをしたんですよ……。おそらく、ぼくだけじゃなくて、多くの著者が誤解しちゃうんじゃないかな、と感じたのでそのポイントを解説します。

2007か2008年ごろ、すごく有名な出版社からお声をかけていただきました。今では大変お世話になっている出版社ですが、そこから

「木暮さんのことを調べて、声をかけました。ついてはうちで書籍を出版することを検討いただきたいので、一度お会いいただけませんか」

というようなメールをいただきました。

とにかく嬉しいじゃないですか! 出版社からお誘いをもらって。まあ、浮かれまして(笑)。何ならもうその出版社から本が出ることが決まっていて、向こうが一生懸命提案をしてきて、ぼくさえOKすればその話が進むだろう、というような感覚でいました。

けれど、これは大きな誤解でした。

編集者が声をかけてくるときは「一度ご相談させてください」という言い方をします。しかし、これは編集者が提案をするということではなくて、著者の面接をするケースがほとんどです。

就職活動でいうところの面接をやるので来てください、という意味なんですね。就活をしたことがある方ならわかると思います。企業から「面接をやりますから来てください」と連絡が来ても、それは決してぼくらのことを認めたということではありませんよね。渡欧全まだ審査途中というか、審査するための面接に来てもらいたい、ってことですよね。

編集者からのコンタクトは、それと同じような意味合いです。

著者は、編集者から連絡が来るとみんな舞い上がってしまいます。自分が編集者に認められ、評価されていて、その出版社は自分の本を出したいと思っている、という感覚で打ち合わせに行ってしまうんですよ。

言ってみれば、ふんぞり返って腕組みして、

「ハイハイ、私に興味あるのね? じゃあ御社の案を利かせてもらおうか」みたいな感じで接してしまう人が多いんです(もちろんこんな偉そうな態度を実際に取る人はいないと思いますが)。

でも全然違います。編集者から声がかかったときに、ぼくらは面接してもらいに行くのです。ぼくらが提案しなきゃいけないんですよ。自分の良さ、コンテンツのクオリティ、売り、面白いところ。これを編集者に提案する場なのです。

多くの著者は、それがわかっていないから何もしゃべらない。向こうが話してくることをただ聞いて、「ああ、いいかもしれないですね」「まあそういうのもアリですね」という感じで受け身になってしまう。

編集者が面接のつもりでこの場を設定しているのに、著者が一生懸命提案をしない場合、「この人何も言ってこないなぁ」「自分のコンテンツ全然出してこないなぁ」「やる気あるのかなあ?」「話していても全然進展しないな…」と感じます。

その結果、編集者は「この人はもうないな」と考え、そこで面接は終わります。次はありません。

この時、編集者は「今日は方向性が定まらなかったので、お互い考えて改めて案を持ち寄りましょう」みたいに言ってきますけれども、それはテイのいい断り文句です。本当は「あなたは落選です」という意味です。

「今日、案がまとまらなかったから、あなたはナシです」とは面と向かって言いづらいじゃないですか。だから、その場をうまく終わらせるために言葉を濁しているだけです。

就活も一緒ですね。企業側からすると、一度面接をやって良さが伝わって来なかったら、「じゃあこの学生、もう一回呼んで良さを発掘しよう」とは思ってくれないですよね。1回目の面談にいかに準備をして臨むかということがすごく大事です。

しかし、ほとんどの著者は、なんの準備もせずに手ぶらで行きますよね。ここがかなり「落とし穴」になります。1回目の面談は、第1次面接というより最終面接みたいなものかなと思います。

そこの面談をクリアしたら次にどんどん打ち合わせがセッティングされて、トントン拍子で話が進んでいくことが多いです。そこをわからずに臨んでしまう著者がすごく多いので、メチャメチャもったいないことになっています。

編集者はそんなに何度もチャンスはくれません。しっかりと準備してこちらから提案するつもりで行かなければなりません。ということで、編集者に会うときの姿勢、心構えについてお伝えしました。