こんにちは、木暮太一です。ぼくは1997年から著者として活動を始め、また2004年から出版社を経営してます。出版業界に身を置いて25年以上がたちました。ぼくが提供している商業出版をするための塾は国内で最大規模で、毎年数百名の著者にコンサルをしています。
ぼくの受講生さんは全員日本人ですが、この数年で海外在住の日本人の方がかなり増えてきました。そして海外に住みながら(日本に来ることなく)日本で商業出版を実現させています。といういことで今回のブログは、タイトルの通り「海外に住んでいても、出版できます」という内容です。
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海外在住の日本人に、日本での出版の道が開けました
日本で本を出版するためには、日本にいることが割と重要でした。というのは、日本の出版社は東京に集中しており、編集者も東京にいるからです。そして、よほどの著者でない限り、編集者が出張して会いに行くということはありませんでした。ましてや海外まで著者に会いに行くことはほとんどありませんでした。
なので、実質的に海外にいながら日本で本を出すことは、かなり難易度が高かったのです。ただ、この状況がコロナで変わりました。
コロナで状況がどう変わったのか?
これまで出版業界は、かなりアナログな業界で、基本「顔を合わせて会う」を大事にしていました。簡単な要件であっても、会って打ち合わせをしようとする編集者が多かったし、そのため編集者に会える場所にいることが本を出すために重要な要素だったんです。
でも、コロナで対面の打ち合わせができなくなりました。編集者が著者に頻繁に会うことが難しくなったのです。そこで半ば強制的にZoomで打ち合わせをすることになりました。そして今では多くの編集者がZoomで著者と打ち合わせをしていますし、対面で会う機会は格段に減りました。
Zoomでの打ち合わせは対面に比べて難易度が高いことがあります。お互いの温度感がわかりづらくなるし、打ち解けるのが難しく感じることもあるでしょう。しかし一方で、著者がどこにいても東京にいる編集者と打ち合わせできるようになったことは非常に大きいです。
特に海外在住の方が、東京在住の著者と同じように編集者にコンタクトをとれるようになったのは、だいぶメリットが大きいでしょう。
時差の問題はあるにせよ、海外にいても日本にいるのと同じように出版活動ができる時代になったのです。
海外の日本人が持っているアドバンテージ
海外に住んでいる人は日本在住者よりアドバンテージがあります。何を持っているかと言えば「海外ブランド」です。良くも悪くも、一般的に日本人は海外に対する憧れがあります。そして海外に住んでいる人、海外で活躍している人の話を聞きたいと思っています。そこがあなたのアドバンテージになります。
あなたの活動内容と、あなたが住んでいる地域がリンクしている必要性はあります。
たとえば、ネットのビジネスをしているのであればアメリカ西海岸に住んでいる人の説得力は大きくなります。
自由度の高い生活を売りにするのであれば、ハワイやパリ、ニューヨークなどのみんなが憧れそうな場所に住んでいると大きなプラスになるでしょう。
アフリカで起業している人は、「常識が通用しないサバイバル起業」の体験などを語れば、読者に興味を持ってもらえそうです。
さらに言えば、日本に住んでいて日本でビジネスをしている人と比べると、海外在住者は圧倒的に「レア人材」になります。レア人材がゆえに、レアな体験やレアなノウハウを語れそうですし、出版社からの需要も大きいです。
海外在住者が日本で出版するメリット
このページにアクセスいただいている方の多くは、すでに出版にご興味がおありだと思うので、すでに出版したらこんなメリットがあるかもなとイメージをお持ちかと思います。なので、ぼくが改めて語ることではないかもしれませんが、ぼくが考えている「出版のメリット」をお伝えしておきます。
出版することのメリットは大きく分けて2つです。
①日本人向けビジネスに箔がつくこと
②本を出した人生になること
の2つです。
いま現在、日本人向けのビジネスをしている方はもちろん、将来的にその可能性がある方は日本で本を出版しておくべきです。
そもそも海外在住のあなたは日本人から見ると「超すごい人」です。海外に住んでいるだけですごいし、海外で何か活動をしているのであれば、めちゃすごいです。
とはいえ、日本人のクライアントに「海外で活動していること」をウリにすることはできません。「私、海外に住んでいるので、私の商品買ってください」とアピールしても意味ないですよね。
大事なのは、箔です。海外で活動していて、かつ「この人の話を聞いてみたい」と思ってもらうための箔です。本を出すことはその箔を手に入れるのに最適です。
また、仮にビジネスに直接使わなかったとしても、本を出すことであなたの人生が「本を出した人生」になります。本を出したことがある方は口を揃えて語りますが、出版はほかの活動とは次元が違う、自分の人生のステージと質をガラッと変える活動です。数年後、数十年後振り返ってみて、本を出した人生と出さなかった人生を比べてください。本を出すことは、それくらいのイベントになります。
でも、チャンスはどんどん小さくなっていく……
「自分もいつかは本を出してみたいな」
そんな思いをお持ちの方は多いです。でも「いつか」では間に合いません。
出版業界は右肩下がりが続いています。漫画の売上のおかげで紙の本の売上が増えているように見えますが、それはあくまでも漫画ジャンルです。ぼくらが書こうとしている文字モノの本は、右肩下がりが続いています。
それとともに、新しく本を出すハードルもどんどん高くなっています。日本に住んでいようが海外に住んでいようが、このハードルが上がっていくことは変わりません。出版社は「より確実に売れる著者」を探すようになりましたし、著者にも「より高い知名度、より高い実績、より高い拡散力」を求めるようになっています。この求められるレベルは年々上がっています。
つまり、去年だったら採用された著者が、今年は採用されないことがあり、来年は採用されない可能性が大いにある、ということです。「ちょっと落ち着いたら、いつか出版してみたいな」と考えていたら、出せるチャンスを失います。
日本に住んでいても、海外に住んでいても、これから著者デビューするハードルは年々高くなっていきます。やりたいと思ったら今すぐ行動するのが大事ですね。
ぼくは定期的に出版セミナーの体験会を実施し、出版コンサルサービスを提供しています。ただ、こちらは日本在住者向けで開催時間(時間帯)、サービス内容は日本在住者に適した内容にしています。海外在住者の方には、別枠で無料のヒアリングサービスを実施しています(期間限定)。ご希望の方は、【こちら】からご応募ください。
※実施には事前審査があります。審査の結果、ご応募いただいても実施できないことがあります。