はじめに
こんにちは、木暮太一です。
今日も「出版の裏側」についてお話ししていきます。
本日のテーマは「出版をプロデュースできる人の特徴」です。
必要な要素は3つあります。
この三つを満たしていることが、出版をプロデュースできる最低限の必須条件です。
ここをクリアしていなければ、そもそも出版プロデュースは難しいといえるでしょう。
一つ目:自分自身で本を出していること
本をプロデュースする、つまり誰かの出版をサポートするには、まず自分自身が本を出している経験が必要です。
これは当たり前のことですよね。
野球の監督が野球未経験者だったらどうでしょうか?
指導できないのと同じです。
ただし、ここでいう「本を出している」というのは、1冊や2冊では足りません。
最低でも10冊程度出していないと、出版の全体像はつかめません。
なぜなら、出版業界は著者に情報をほとんど渡してくれないからです。
- 何部売れているか
- どんな人に読まれているか
- どこで売れているか
こうしたデータは基本的に著者には伝えられません。
せいぜい「都市部では売れていますね」など、曖昧な情報が返ってくる程度です。
最初の数冊では何が起きているか分からない状態が続きます。
10冊を超えたあたりからようやく出版の感覚がつかめる。
だからこそ、経験の浅い段階ではプロデュースは難しいのです。
二つ目:出版社の内部を知っていること
次に重要なのは、出版社の内部を知っていることです。
著者は売り込む側、出版社は採用する側です。
つまり、いくら良い本を書いたとしても採用するかどうかを決めるのは出版社側です。
営業や就職活動と同じで、最終的なジャッジを持っているのは相手。
提案する側が「このコンテンツは絶対にいい!」と言っても、出版社が採用しなければ終わりです。
大事なのは、
- 出版社の中でどんな基準で企画が判断されているのか
- どのようなプロセスで採用・不採用が決まるのか
これを理解していることです。
「いいコンテンツだから必ず採用される」――これは誤解です。
現実はもっと複雑で、担当編集者や社内の事情によって決まります。
だからこそ、出版社内部の構造と判断基準を理解している人でなければ、出版のサポートはできません。
三つ目:今何が売れているかを数字で把握していること
三つ目は、今現在何が売れているのかを数字で把握できていることです。
出版は感覚で語ってはいけません。
「この本はいいから売れるはずだ」――それはただの感想にすぎません。
現代のプロスポーツではデータに基づく戦略が当たり前になっています。
出版も同じで、今の読者がどんな本を求めているのか、どのジャンルが評価されているのかをデータで捉える必要があります。
30年前に売れた企画を持ち出しても意味がありません。
5年前でさえ通用しないこともあるのです。
だからこそ、
- 日々変化する売れ筋をデータで確認する
- 数字を根拠にしたプロデュースを行う
この姿勢が欠かせません。
まとめ
出版をプロデュースするために必要な要素は以下の三つです。
- 自分自身で本を出していること(最低10冊以上)
- 出版社の内部構造を理解していること
- 今何が売れているのかを数字で把握できていること
この三つを満たしていなければ、出版のプロデュースはほぼ不可能です。
逆に言えば、この条件を満たしていれば、出版の現場で確かなサポートができるようになります。
出版業界には多くのコンサルタントやアドバイザーが存在します。
しかし、その人が信頼できるかどうかは「三つの要素を持っているか」で判断することが大切です。
出版に関心のある方は、ぜひ今日ご紹介したポイントを参考にしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
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