「やって後悔」より「やらなかった後悔」の方が大きいって、よく言われるけど、あれって本当なのかな。

やらなかった後悔って、「バンジージャンプをしに行ったのに、結局飛べずに降りてきた」みたいな話だと思う。たしかに後悔は大きいでしょう。でも、だからといって、再度バンジー台まで連れていかれたら、また飛べないんじゃない?

というか、その場に行ったら「やっぱり嫌だ」って思うんじゃない? それって、「やらずに後悔したこと」って言うんだろうか?

やらなくて後悔したことの多くは、当時も選択肢にあったことです(「バンジージャンプっていうすげぇ楽しいものがあるのに、知らずに生きてきた」って感じではない)。そして、その当時もやれたけど、腰が引けて「やらない」という選択をしたものです。

英語を勉強しておけばよかったとか、起業しておけばよかったって言われることがあるけど、いまからやればいいじゃんって思うんですよ。何歳からでも英語は勉強できるし、何歳からでも起業はできます。でも「だったら今からでも遅くないからやりましょう!」と促すと、「いや、もう私の年齢では遅い」みたいな言い訳をして逃げます笑

つまり、「やらなかった後悔」は、もう土俵から降りた(と自分で思っている)から言えるんです。つまり、もうそこにチャレンジしなくていいという環境にいるから言えるんです。

結局それは、今でもそれほどやりたくないことだと思う

「今からでも遅くない!」って伝えると、ほとんどの人が何らかの言い訳をして逃げますね。あ、逃げていいんです。嫌味で行っているわけではなく、逃げていいと思ってます

だって、その人は、本当はやりたくないんですから。

多少はやりたい気持ちもあるでしょう。でも、実際にやると落ち着いていられないし、大変そうだし、不安も強くなるから、やりたくないんです。少しは興味あるけど、やりたくない気持ちの方が勝ってる。だからやらなくて正解なんです。

本当はやりたくないけど、「後悔していることは?」って聞かれたから言っているだけだとしたら、別にやる必要ないですよね。むしろ、自分は後悔が残る人生を送っているという意識を持ってしまうだけで、全然プラスになりません。

「いや、そんなことはない。やってみたい気持ちがあるのは本当だ」という方もいるでしょう。でもそれはおそらく「ちょっと体験してみたい」という感じですね。

「ちょっとは体験してみたい」と考えるならば、もっと低いところから飛んで慣れましょう。いきなりバンジーはかなりきつい。でも、プールの飛び込み台からだったらいける。最初は2メートルの高さから(2メートルといっても、結構怖いです)、そして5メートルにチャレンジする。

起業したいと思っても、いきなり起業なんて勧められない。まずはメルカリで何か売ってみる。いくつか売れたら、今度は何かを仕入れて売ってみる。そうやって徐々に自分を慣らしていけばいい。

別の世界を垣間見たいんだったら、そこからやればいい。そこからのスタートに面倒くささを感じるんだったら、やめておいた方がいい。大丈夫、あなたはそれをやりたいと思ってません。「やらずに後悔していることは?」と聞かれたから思い出しただけで、そんなにやりたいとは思ってない。

冒頭の話に戻りますが、「本当はやりたかったけど、やらなかった」なんてことはないんです。その当時、そして今も「やりたい気持ち vs やりたくない気持ち(やることへの不安)」でいえば、やりたくない気持ちが強いですよね。

後悔は、現在の不満が投影されているだけ

後悔って、過去に対してするものだと思われているけど、じつは現在の不満足からきています。

「あの時あれをやっていたらなぁ」と思うのは、現在の生活に不満があるからですよね
後悔をするのは、「あの時あれをやっていたら、現在が変わっていたかもしれない」と思うからですよね。そしてそれは、現在の生活に不満を持っていて、何か別の人生を望んでいるからですよね。

ぼくも学生の頃、弁護士になるという目標を持っていましたが、結果的になっていませんし、受験で法学部にひとつも受からなかった時点で、弁護士は選択肢から外しました。でも別にそれを後悔していません。というのは、いまの仕事に超満足しているからです。

タイムマシンに乗って、高校の時に好きだった子に告白したいっていう「あるあるの後悔」がありますが、いま超素敵なパートナーがいたらそんなこと思わないんじゃないですか?笑

後悔をしてはいけないということではないんです。後悔してもいいです。でも後悔をしているのは、現在の生活に不満があるからということを自覚する必要があります。

バンジージャンプやスカイダイビングをしなくたって、マチュピチュに行かれなくたって、後悔していない人はたくさんいます。起業しなきゃいけないわけでもないし、英語なんて話せなくてもいいです。今現在が充実して楽しかったらどうでもいいことです。

後悔の種を消すのではなく、違うことで楽しくなろう

後悔の念は、現在の生活の不満が投影されてるだけで、いまが楽しい人は後悔なんてしません。後悔があるんだったら、その後悔していることにチャレンジするのではなく、別の方法で今現在が楽しくなるようにした方がいいです

だってそもそも、その後悔している元ネタは自分にとってハードルが高いものですから。そして二の足を踏んでしまうものですからね。

そしてそもそも、その後悔しているのは今の生活に不満があるからであって、元ネタをクリアすることが本質的なゴールじゃないですからね。

起業せずに後悔している人の解決策は「今から起業にチャレンジすること」だけではありません。もしかしたら、世界旅行に出かけることかもしれません。もしかしたら、楽器を習うことかもしれないし、ジェットスキーの免許を取ることかもしれない。

学生の頃に好きな子に告白しなかったことを後悔している人がやるべきことは、その人を今から探して告白することではない笑 別の人を探すことですよね。

後悔の元ネタはもう忘れて、別のことをやった方がいい。そう考えれば大きく道は開けます。


ぼくのメルマガでは、商業出版を実現させる方法と合わせて、ぼくがビジネス書に書くような視点や考え方も書いています。ぜひ登録お願いします。