はじめに

こんにちは、木暮太一です。
今日も出版業界の裏側についてお話していきます。

今回は「編集者が求めているコンテンツのリアルな裏事情」がテーマです。
出版に興味がある方、著者を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。


「良い企画=採用される」は誤解?

多くの著者や出版を目指す人たちは、こう思っていませんか?

  • 面白い内容なら編集者に評価される
  • 周囲の人から「本にしたら?」と言われる=ニーズがある
  • 自分の企画には需要があるはず

しかし、それは間違いではないけれど、出版業界の基準とはズレているんです。


出版業界の「ニーズ」の定義は全く違う

一般的に言われる「ニーズがある」という感覚と、出版業界が言う「ニーズがある」は、全然意味が違います。

編集者は、

  • 読者が興味を持ちそうかどうか
  • 企画が面白いかどうか

だけで判断していないのです。


編集者も「売れるかどうか」は分からない

実は、編集者自身も「この本が売れるかどうか」は分かりません。

ビジネスでもよくある話ですよね。

「これは絶対いける!」と思って出した商品が全然売れない。
逆に「こんなの売れるの?」という商品が大ヒット。

出版も同じです。
編集者はプロではありますが、未来のヒットを完璧に予測できるわけではないのです。


決定権は「編集者」ではない

さらに重要なこと。

編集者がどれだけその企画に惚れ込んでも、最終的に本を出すかどうかを決めるのは編集者ではありません

編集者の上にいる「決裁者」がジャッジします。
その人が企画の価値を「言葉だけで理解」しなければならない。
つまり…

  • プレゼンで伝えきれなければ却下される
  • 内容を読まずに判断されるケースもある

という現実があるのです。


本当に評価されるのは「類書の実績」

結論を言います。

編集者が本当に求めているのは、売れているジャンルの類書に近い企画です。

つまり、企画そのものの面白さではなく、

  • 類書(似たテーマの本)が売れているか
  • 著者の過去の実績があるか

この2つの視点で判断されるのです。


差別化は必要。でも「似ていること」が前提

もちろん、「まったく同じ」ではダメです。
すでにある本と似ていて、かつ差別化ができている企画が求められています。

編集者が欲しがっているのは、「売れているジャンルの新しい切り口」です。


この記事のまとめ

出版を目指すなら、自分の企画を主観で判断するのではなく、業界の基準を知ることが大切です。

  • 企画の中身よりも「売れているジャンルかどうか」
  • 「面白い」より「売れる実績があるジャンル」が重視される
  • 編集者も決裁者も、すべての中身を読むわけではない

この現実を理解した上で、企画を組み立てていきましょう。

この記事内容の詳細をYoutubeで語っています。ぜひYoutubeもご覧ください。