はじめに
こんにちは、木暮太一です。
今日は「出版できる人とできない人の企画の違い」についてお話しします。
出版を目指す方にとって、どんな企画なら通るのか、逆にどんな企画は通らないのか。
これは「人としての違い」ではなく、企画の中身の違いによるものです。
出版できない企画の特徴
1. 「世の中にないから通るはずだ」という勘違い
「今までこういう本はなかったから、私の企画は通るはずだ」と考える方がいます。
ですがこれは大きな誤解です。年間7~8万冊、10年で70~80万冊という膨大な本が出版されています。
“世の中にない”のではなく、“見つけられていない”だけなのです。
2. 「私の経験を書きたい」という発想
「自分の壮絶な経験を本にしたい」という人は多いです。
しかし、書店にはすでに数え切れないほどの壮絶な人生が並んでいます。戦国武将や歴史上の人物から現代の著者まで、壮絶さで勝負しても勝てません。
「経験を伝えたい」という気持ちは立派ですが、武勇伝を語る上司の飲み会トークと変わらなくなってしまうのです。
3. 周囲の推薦に頼る
「周りの人に『本にすればいいじゃん』と言われたから出版したい」という人もいます。
ですが、周囲の人は出版業界の専門家ではありません。決定権もなければ企画を見る目もないのです。
その意見を根拠にしても、企画は通りません。
出版できる企画の条件
では、逆に出版できる企画とはどういうものでしょうか。
1. 相手にとって役に立つこと
本は「お金を払って買ってもらうもの」です。
だからこそ、読者に変化やメリットを提供できる内容でなければなりません。
2. 再現性があること
企画には「再現性」が求められます。
つまり、読者が本の通りに実践すれば同じような成果を得られる、マニュアルのような構造が必要です。
3. 他と比べて優れていること
「このやり方がいいです」だけでは不十分です。
重要なのは、「他のやり方と比べて、この方法の方がより確度が高い」と説明できること。
比較の中で選ばれる理由がなければ、読者も編集者も納得しません。
キーポイント
- 出版は「壮絶な経験」や「周囲の推薦」では決まらない
- 読者にとって価値があり、再現性があり、比較の中で優れている企画が必要
- 「唯一無二」という幻想は捨て、他との違いを示すことが企画成功の鍵
まとめ
出版できる人とできない人の違いは「人間性」ではなく、企画の考え方の違いにあります。
- 世の中にないから通る → 勘違い
- 自分の経験を伝えたい → 売れない
- 周囲の推薦 → 意味がない
それよりも、
- 読者にメリットがあること
- 再現性があること
- 他のやり方と比較して優れていること
この3つを満たす企画こそが、出版の世界で評価されるのです。
あなたの企画はこの条件を満たしていますか?
「相手のためになる」「再現性がある」「比較しても優れている」――この3つを意識して企画を組み立てていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
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