はじめに
こんにちは、木暮太一です。
今日も頑張って筋トレしていますが、最近ちょっと肩が痛くて、あまりできていません……。
そんな話はさておき、今日のテーマは「増刷のタイミングと部数が出版社によって全然違う!」ということ。
これ、意外と知られていない話なんですが、実は出版社によって増刷に対する考え方がまったく違うんです。
そして驚くことに、「売れているから増刷する」わけではないんですよ。
ここが、まずびっくりポイント。
増刷は「売れているから」じゃない!?
「売れてるから増刷するんでしょ?」
──って思いますよね? でも、実はそうじゃないんです。
増刷する理由はただひとつ。「在庫が足りないから」。
売れていたとしても在庫が足りていれば増刷はしない。逆に、これから何か仕掛けたい、展開したい、というときに「在庫がこれでは足りないな」と判断すれば増刷する。そういうものなんです。
「足りない」の基準は出版社によって違う
この「足りない」の定義がまた出版社によってまったく違います。
- 「在庫が物理的に残りわずか」だから足りない
- 「これからプロモーションをかけるから、在庫はもっと必要」だから足りない
どちらも「足りない」と言えるんですが、どこに焦点を当てるかは出版社次第。
どこまで売ろうとしているのかというマインドそのものが違うんです。
同じ売れ行きでも増刷判断が変わる
たとえば、ある本が100冊売れたとしましょう。
- A出版社は「調子はいいけど、ここから下がるかも。今の在庫で様子を見よう」
- B出版社は「このペースならもっと仕掛けよう! 在庫足りないから増刷しよう!」
この判断の差、つまり「どこまで攻めようとしているか」の差が、最終的な売上に大きく影響してきます。
これ、著者からするとビックリするほどの違いなんです。
出版社の考え方で部数がまったく違う
僕は日々、自分の本の売れ行きをデータで確認しています。
だからこそ、「このペースならこれくらい増刷されるはず」という感覚があるんです。
でも、出版社によってはその期待を大きく裏切ることもあります。
1万部増刷して当然というペースなのに、1000部だけというケースも。
そのときは正直「え、マジでそれだけ!?」って思っちゃいます。
気持ちが沈むんですよね……。
ダイヤモンド社さんは「攻め」の姿勢がすごい
一方で、攻めの姿勢がすごい出版社もあります。
たとえば ダイヤモンド社さん。これはもう“えげつない”レベルです。
あるときは発売3日後に1万7000部の増刷、
さらに翌週には1万5000部。
僕も「そんなに刷って大丈夫ですか?」と心配になるくらい。
でも、結果的に売れていくんです。
この「先を描いているかどうか」の違いが大きいんですよね。
同じ売れ行きでも増刷しない出版社もある
逆に、それより3倍のペースで売れていた別の本があって、
「当然これは増刷されるだろう」と思っていたら、
来た連絡が「1000部だけです」。えっ、それだけ!?
出版社からは「すみません、渋くて…」という感じでしたが、
「こんなに違うのか…」と、やっぱり驚きますよね。
印税の仕組みも関係している
増刷の判断に関わるのが印税の仕組み。
従来の方式では、刷った部数分だけ印税を支払う必要があります。
でも最近は「実売方式」、つまり「売れた分だけ印税を払う」というやり方も増えてきました。
実売方式だと出版社側のリスクが減るので、より積極的に部数を出しやすくなる。
これも、出版社によって方針が分かれるポイントです。
まとめ
- 増刷は「売れている」ではなく「在庫が足りない」から行われる
- 「足りない」の基準は出版社によってまったく異なる
- 攻める出版社は思い切った増刷をかける(例:ダイヤモンド社)
- 同じ売れ行きでも増刷の部数は出版社で大きく変わる
- 印税の支払い方式も部数判断に影響する
増刷と聞くと、「売れてるんだ!」と思いがちですが、
実はその裏には出版社の戦略・哲学・ビジョンが大きく関わっています。
そして、それは著者にとってはどうにもできない部分でもあります。
だからこそ、信頼できる出版社と組むことがとても大事なんです。
出版の裏側、少しでも伝わりましたでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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