突然ですが、ほしいものが手に入らないときは、言葉の定義から見直すのがいいと思っています。というより、成果が出ないのは、能力や知識が足りないのではなく、目指すゴールの定義が間違っていると思うのです。

たとえば、多くの人が「将来安心していられるための資産が欲しい」と思っています。そして、コツコツお金を貯めています。でも多くの人が、老後安心できるくらいの資産を得られずにいます。

なぜか? 定義が違うからです。多くの人が「お金=資産」と思っています。でもぼくはそう思いません。お金は資産ではありません。会計上は「資産」に計上されています。でもそれでも僕の定義ではお金は「資産」ではありません。

ここで言いたいのは「お金がすべてじゃない」ということではありません。ぼくが言いたいのは、「お金は大事。それはそう。でも、お金は資産ではない」ということです。

■資産の定義を考える

そもそも資産の定義は何でしょうか? いろんな定義があるかもしれませんが、ぼくの定義は「お金を生み出すもの=資産」です。

お金自体が資産なのではなくて「日々お金を生み出すもの」が資産です(正確にはお金と時間を生み出すものを資産だと思っています)。だからお金を貯めこむことはしません。その代わり、お金を生み出してくれるものを買ったり、構築したりするためにお金を使っています。そして「資産」を手に入れています。

キャッシュを投資して運用できる人にとっては、キャッシュは資産です。でも銀行預金をしているだけだったら、いくら貯めてもそれは資産じゃない。

お金が資産だと考えていると貯金額を増やすことを第一目的に考えてしまいます。そして、お金を使うことを恐怖に感じてしまいますね。だって、せっかく貯めた資産が減っちゃいますからね。

でもそうなると何のために「資産」を貯めているのかまったくわからなくなります。

■定義を変えれば、見えてくる

この状況を見て「あの世にお金を持って行かれるとでも思ってるのか?」と苦笑いされることがあります。でも、ぼくはお金を貯めこんでいる人が悪いわけではないと思っています。その人の考え方が悪いのではなく、その人の「定義」が悪いだけです。

一生懸命働いているのにまったく経済状態が改善しないのは目指しているものが間違っているからです。

みんなお金を稼ぐことを目的にしていますよね。そして、お金を貯めることを目指していますよね。だからずっと「減らしちゃいけない」「もっと稼がなきゃ」って感じるんです。

お金を稼いだら、そのお金を使って資産を買えばいい。もしくはそのお金で資産を作ればいい。お金を稼ぐことを目標にするのではなく、資産を作ることを目標にした働き方にした方が絶対いいと思うんです。

ぼくは2009年に会社を辞めて独立してから、ずっと「資産」を作ることに焦点を当ててビジネスをしてきました。だから今があります。

今の生活を実現できたのは、ぼくの知識とか能力よりも、ぼくの言葉の定義のおかげだと考えています。お金を稼ぐ仕事を資産を築く仕事に変えてみましょう。本気で集中すれば1年もしないうちに自由なお金と自由な時間を生み出してくれる資産を作れます。