「大人が楽しい社会を作る。」

ぼくの活動は、すべてここに向かっていると自分で感じています。ビジョンとか使命とかは、あまりよくわかりませんが、大人が楽しい社会にしたいという想いはずっとあります。

「大人が楽しい」って、定義があいまいですが、ぼくの課題観をひと言で言うと「世の中の大人が毎日つまらなそう」なんです。特に企業勤めしている人で、毎日楽しいと思える人って何%いるんだっていう感じがします。ほとんどいないと思います。ぼくも会社員時代は仕事が嫌いで、毎日会社に行きたくないと思っていたので、その気持ちがすごくよくわかるんです。

そして、会社が嫌だし、仕事が嫌だから最近流行りの「FIRE」が注目を集めるわけです。FIREって要するに「経済的に自立して早期引退を目指す」っていうことですが、簡単に言うと早く仕事を辞めたいとみんなが思っているということなんですよね。

◆本末転倒になっています

ぼくらは毎日仕事をしてお金を稼がなければいけません。お金を稼ぐのは何のためか?

「生きていくため」

ではないですよね。命を絶やさないという意味であれば、いまの仕事でなくてもいいはずです。それこそ自給自足的なことも考えられるし、国のサポート制度もあります。

ぼくらが毎日神経をすり減らして働いているのは「生きるため」ではなく、「避けられる不幸を避け、より快適に、より心穏やかに、より楽しく生きるため」ではないでしょうか。そして、いまの働き方を辞めるとそれがなくなっちゃうと不安だから、続けているだけではないでしょうか

と、なんか哲学セミナーっぽくなりましたが、やっぱり矛盾していると思うんですよ。より快適に過ごすために働いているのに、働いているせいでよりストレスフルになってる。この状況を何とかしなきゃいけないと思ってるんです。

◆大人が楽しく生きるために必要なこと

ぼくが考えるに、大人が楽しく生きるためには3+1の条件があります。これらの条件を満たすことで、大人が楽しく生きられる。

一つ目の条件は、「経済的な安心感があること」。
二つ目、「誰かに頼られていること」。
三つ目、「日々心が疲れていないこと」。
そしてその上で「選択肢を持てること」。

まず、経済的な安心感がなかったら、人間は幸せにはなれないと思います。これは資本主義経済ができた時から変わらないです。かつてアダムスミスは人間(大人)の幸福の条件を、「健康で負債なく良心にやましいところがない状態」と定義しました。そして彼も語ってますが、最低限の経済的な基盤がないと、やっぱり幸福感は得られないと思うんです。明日の生活が不安なのに「今日はハッピー♪」とはならないですからね。

なので経済的な安心感があることが、ぼくらにとってまず欠かせない状況かなと思います。そして、会社が嫌で嫌で仕方がない人でも退職しないのは、経済的安定を失うのが怖いからだと思います。

そこ自体は間違ってないかなと思うんですけど、経済的安心感があっても、それだけでは楽しくは生きられません。2番目の条件「誰かに頼られている」をクリアしないといけない。会社で窓際に追いやられている人が「来月も給料もらえるから、自分は楽しい」と思えるかというと、そうではないですよね。やっぱり自己重要感、自己効力感、自分が役にたっている感覚を持てないといけないと思うんです。会社に行って頼りにされるとやっぱり嬉しいじゃないですか。仕事で評価されるとうれしいですよね。

ただ、それでも十分ではない。経済的な安心感があって、誰かから必要とされている。これでハッピーの条件が満たされるのであれば、例えばワンオペのワーキングマザーは無条件にハッピーのはずなんです。正社員で働いていたら経済的な安心感もあるし、そして子供から頼られています。だけど、やっぱりしんどいこととか、あまりよくないプレッシャーがたくさんあるじゃないですか。

ということで、第3の条件「日々心が疲れていない」、日々やっていることで心が疲れないというのもセットに考えなければいけない。

この三つの条件、経済的な安心感があること、誰かから頼られていること、そして日々心が疲れていないこと、これがベースとなる3条件です。そしてその上で、何かふと思い立ったときにそれを選べるという、「選択肢を持てること」がぼくらの生活をハッピーにしていくと思います。

◆だからどうするか?

前置きが長くなりましたが、その3+1の条件を満たしていくために、ぼくらは自分の仕事スタイルを設計してく必要があると思っています。

ゴールを描いても、そのゴールに意識的に向かっていかなければたどり着きませんからね。

この「3+1」の条件をクリアするために必要なのは、2つです。

  • 自分が好きな分野で仕事をするということ
  • その仕事を安定収益化させること

まず、自分の好きな分野で仕事をすることが大事。そうすれば、日々心が疲れることもないし、自分らしさを存分に発揮できて、人に貢献できます。

ただ、ここで明確にしておきたいのは「好きな分野で仕事をする」の意味です。よく「好きを仕事に」と言いますが、「旅行が好きだから旅行代理店に勤めたい」と考えるのは違いますよね。それは消費者としてその分野が好きなだけで会って、仕事が好きなわけではなさそうだからです。

仕事は、「仕える事」と書きます。つまり好きな分野で仕事をするとは、その分野で人に仕える事が好きという意味です。好きで人に仕える事ができる分野が、「好きな仕事」という意味です。その分野で存分に人に仕えましょう。当然ながら身分的に仕えるということではありません。相手が喜ぶことを存分にやってあげる、という意味です。

そんなテーマを見つける事が第一です。

そして、そのテーマを見つけて仕事にできたら、その仕事から得られる利益を安定させることが次のポイントです。いくら寝食を忘れて没頭できる仕事テーマが見つかったとしても、実際にお金が入ってこなかったら自分の生活が不安になります。そして「このままでは生活できない」という想いを常に持つようになってしまいます。これではハッピーになれませんね。自分の収益を安定させることで、経済的な安心感を得られます。そして経済的安心感があるから、その仕事にさらに没頭できます。

収益を安定させられたら、最後の仕上げです。自分がかかる労力をどんどんストック化させていきます。自分が毎回全力で走らなくても、集客ができ、お金が入ってくるようにストック化モデルに変えていく。これが最後の仕上げです。

これがぼくが目指す全体像です。

ぼくが数年前から主催している出版塾は、表向きな目標は「商業出版をすること」です。でも裏テーマは「誰かから頼りにされる自分独自のコンテンツを作ること」です。出版企画を作ることは、著者独自のコンテンツで読者に貢献することです。その出版活動を通じて、世の中から必要とされる独自のコンテンツを作っていくことが第一の目標です。

そして、そのコンテンツをビジネスにし、お金を稼げるようにしたり、動画商品化させて「ストックビジネス」の構築を目指していったり、そんなコンサルティングを提供しているのは、経済的安心感を得られる体制を構築するためです。

不動産投資の手法を動画商品で提供しています。これも経済的安心感を構築してもらう意図です。

表面的にはいろんなテーマを手掛けているように見えますが、根っこはいつも同じです。「大人が楽しく生きられるようにする」。ここにつながるスキルと仕組みを構築するために、日々研究して、日々みんなのコンテンツに向き合っています。