こんにちは、木暮太一です。今回は、ぼくの複業歴と仕事に対する価値観を書いてみますね。
まず、ぼくは社会人1年目から複業をしてました。学生の時に自作で本を出し、社会人になってからもその出版業みたいなことをずっとやってきました。
この出版の存在がぼくにとってものすごくプラスでした。もちろん、いまとなっては自分の大きな軸となり、この軸で出版コンサルティング業をビジネスにできています。でも、その前から、ぼくにとって出版は大きなものでした。本を出していたから、その都度、自分がやりたい方に進んでこれたんです。
サラリーマンとしては、富士フイルム→サイバーエージェント→リクルートと移り、2009年に作家として独立しました。よく「会社を辞めるのに勇気いりませんでしたか?」と聞かれますが、勇気は必要なかったです。というのは、安心材料があったからです。
それぞれの会社をすんなり辞められたのは、本の印税でサラリーマンと同じくらいの稼ぎがあったからです。本の印税があったから、「本業」で万が一失敗しても大丈夫と思えたんです。そして、失敗しても大丈夫と思えたから、挑むことができました。
よく、挑戦をするときには退路を断てと言われます。もちろん、退路を断つことで自分を奮い立たせることができるときもあるでしょう。でもそれは、本当に生きるか死ぬかの戦いでしか使えないと思うんですよね。
退路を断つということは、選択肢を捨てるということで、より不利な状況に追い込むことになります。必ずしもそれが現代においていい戦略とは思えないです。
安心感があるから、攻めることができる。スラムダンクでいえば、花道がリバウンドを必ず取ってくれるという安心感があるから、ミッチーが躊躇なく3ポイントシュートを打てる、攻めに出れるわけですよ。
そういう意味で、独立をするのであれば、ちゃんと「安定収入」の見込みを立ててからじゃないといけません。実際に収入源を確保してから辞める、もしくは実際にお客さんになってくれる人を集めてから独立をする。
そういうと決断力がない人、思い切りが悪い人のように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。むしろビジネスマンとしては優秀だと思います。「攻撃は最大の防御」とはいいますが、防御を磨かずに戦に出ていたら確実に負けます。
そしてこの「守り」にあたるものは、安定感があるものじゃないといけないと考えています。見通しを立てなければいけないのは、単発収入ではなく継続して得られる収入のことです。いくら大きな金額を稼げるものだったとしても、収益が安定しなかったら柱にはなりえない。少額でも自分に安心感を与えてくれるものの方がいい。そして、その「柱」をどんどん育てていけばいい。
いくら大きく稼げる案件だったとしても、今後も続くかわからないようなものを本業としてとらえることはできません。宝くじの1棟が当たったとしても、パチプロならぬ宝くじプロになれないのは、そのためです。
まず確保すべきは継続して入ってくる収入。それがありさえすれば、腰を据えて攻めに出られます。ぼくはそんな考えでこれまでビジネスをやってきました。
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