いつかの出来事。ご飯を食べてたら隣の女子2人組が「なぜ私たちには白馬の王子様が来ないのか」に関して話してた。その会話がかなり興味深かったので、ちょっと考えてみました。(すいません、隣の席だったから全部聞こえてしまうのです)

「なんで私たちには、イケメンで金持ちでやさしい男が来ないのかねぇ~」

なかなか哲学的な問いから始まり、自分たちの容姿を分析しています。ぼくが言うのもおこがましいですが、ふつうに「きれいな人」だと思いました。

ただ、発言が気になった。

「この前、イケメンの金持ちっぽい人が声かけてきたけど、騙されてるかと思ってスルーしちゃった」

なるほど、だからこの2人には白馬の王子様が来ないんだなと思ったわけです。

その「イケメンの金持ち」がどんな人かはわからないけど、「イケメンの金持ち」に出会いたいと願いつつ、心の底では「イケメンの金持ちは私を騙す」と思っているんではないかな。そうしたら絶対出会うことはないですよね。出会っても、スルーしちゃうんだから。

多くの人が、ほしいものがありつつも、じつはそれを避けている。お金持ちになりたいと思いつつ、お金持ちに悪いイメージを持っている。仕事で成功したいと思いながら、マネージャーや経営者を嫌っている

だから自分にその現実がやってこないのです。引き寄せの法則に関しては、僕はよくわからないけど、この場合は明らかに自分の判断で遠ざけています。

「憧れるけど、嫌い。」

この相反する感情、もともとは妬みからスタートしていると思うのです。そしてその妬みが自分をゴールから遠ざけていると思うのです。

例えばこういうことです。

「自分は○○になりたい!」

「自分より先に、あの人が○○になっちゃった!」

「うらやましい! くやしい!!!」

「なんだよ、あいつ!
 っていうか、○○の人って、じつは嫌な奴多いよな~」

という流れで、自分が憧れていた○○に悪いイメージを持ち始める。本当はほしいのに、達成できてない自分が悔しいから「できていない自分」を正当化している感じもする。

湘北高校の三井寿は、バスケを表面的に毛嫌いしつつも「好き」の気持ちが勝っていた。

1)バスケ大好き

2)でもケガでバスケができなくなった

3)バスケで活躍している奴に嫉妬

4)バスケなんてくだらねぇ! と言いつつも

5)安西先生、バスケがしたいです……

あの体育館でのケンカが起きなければ、そしてあの場に安西先生が来なければ、三井寿はずっと相反する気持ちを持ち続け、バスケを遠ざけていただろうと思います。自分に素直になれたから、またバスケをやることができ、湘北高校で活躍できるプレーヤーになったわけです。

と考えると、ほしい結果を遠ざけているのは、じつは自分の嫉妬なのかもしれません。

悔しい・うらやましい気持ちを素直に認めて「わたしもそうなりたい!」と開き直ることができれば、だいぶ生きやすくなるとも感じました。

おしまい。