自分の豊かさを測るときに「可処分所得」を考える人は多いです。そして最近は、「可処分時間」も気にかける人が増えてきましたね。ぼくはここにもう一つ視点を追加したい。それは「可処分体力」です。

人間は生きていくだけでも体力を使います。立ったり座ったりするのも筋力が必要だし、食べ物を消化するのもエネルギーが必要。生きていくための「ニーズを満たす行為」に体力を使い、残った体力で「ウォンツ」を満たす活動をするわけです。

そして、「可処分体力」がなければ、やりたいことができなくなります。毎日仕事でへとへとになって、自分がやりたいことができない人は多いんじゃないでしょうか? かつてのぼくもそうでした。お金は多少あったし、時間も捻出しようと思えばできたと思う。でも体力が尽きてしまって、休みの日は昼過ぎまで寝てるなんてことも頻繁にありました。

年次を重ねていけば、収入は増えていきそうです。もしかしたら「他人のための時間(やらなきゃいけないことにかかる時間)」が減っていき、可処分時間は増えていくかもしれません。でも可処分体力は、年とともに減っていきます。お金はある程度手にしたし、時間もあるけど、好きなことをやる体力がない、という状態になっちゃう。

「若い時に頑張れば、将来楽になる」、逆に「若い時に頑張らければ、将来苦労するぞ」と言われたことがあるかもしれません。一理あるんですけど、じゃあいつ「果実」を手にできるのでしょうか?

この話を考えるときにいつも思い出すのが、「アリとキリギリス」です。

キリギリスは不幸です。なぜキリギリスが不幸になったのか? それは「蓄えなかったから」ですね。一般的には、「キリギリスみたいになるな」で話は終わりです。でも本当はもう一つ考えなければいけないと思うんです。

もう一つ考えなければいけないこと、それは「アリも不幸」ということです。

なぜアリが不幸なのか? それは「楽しまなかったから」です。
アリとキリギリスの寓話を出して、「だから働けるうちに働かなきゃいけない」とお説教されるけど、働くだけために生きているんでしたっけ? やりたいことは何もしなくていいんですか? って問われると、アリが善とは言えなくなります。

人生100年時代と聞くと、50で折り返し、60でもまだまだ先は長いみたいに感じるけど、それは幻想です。20代の1日と70代の1日はできることが全く違うし、そもそもやろうとすることが全然違う。可処分体力が全く違うんです。

できる時にやっとかなきゃいけないのは仕事も遊びも同じことです。自分が蓄えた[財産]を眺めながら死ぬのは何ともさみしい。

自分がやりたいことを後回しにすると、いざそれができる環境になったときに「お金はあるけど体力がない」ということになってしまう。絶対そうなるわけじゃないけど、少なくとも(相当気を付けていなければ)可処分体力は減っていきます。

コロナに邪魔されようが何されようが、今年はどんどん仕事して、どんどん遊びます。
今年はカイトサーフィンやりたい。その前にからだ鍛えないといけないので、筋トレ週3回くらいでやろう。そのためには痛風おさえなきゃいけないので、諸々整えよう。
とりあえず痛風抑える→そして筋トレする→そんでもってカイトサーフィンやるって段取りでがんばります。あ、あと、沖縄とハワイにたくさん行きます^^

なんてことを言うと、「リスクはない?」「後で何かあったら大変じゃない?」と心配されたりします。気にかけてくれるのはありがたいですが、頭で考えていると、どうしてもマイナス面が際立ってきてしまいます。

「頭で考えると損得勘定になる。内臓の意思を優先して生きれば人生が楽しくなる。」
去年からそう感じ始めて、自分のやること、選ぶことを変えています。特にお金と時間の使い方を変えました。

頭で考える損得勘定で生きていても、新しいものは見えてこないと思うんです。損か得かを判断できるのは、すでにそれをイメージできるからですよね。ということは、「損得勘定で生きる=既知の世界で生きる」ということに他ならない。


コロナで世の中一変しちゃったんだから、この際、自分も新しい世界を見た方がいい。そう思って、損得勘定から[内臓優先]に変えました。

胃袋が食べたいものを食べる
脚が向かいたい方に向かう
見たいものを見る
心臓のテンションが上がることをする
※脚は内臓じゃねぇしというツッコミは不要です。

ここ数年、やりたいと思いながらやらなかったことを、内臓優先でどんどんやっていきます。すでにやってます。これ、すごく楽しい。本当に楽しいです。みなさんもご一緒にいかが?


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