じつは、ぼくのデビュー作は「パクり本」でした。

そう伝えると、驚く方がほとんどでしょう。でも、事実なんです。完全にパクりました。ある本を。そして、売れました。もしかしたら、パクり元の本よりも売れたかもしれません。

パクったといっても、もちろん盗作ではありませんし、著作権を侵害しているわけでもありません。パクったのは、「体裁」です。もっと言えば、本の種類を完全にマネしました。

ぼくが最初に出した本は『T.K論』という、大学生向けの経済学参考書でした。これを大学2年生の時に自主製作し、大学近くの書店で売ってもらったわけですが、これが慶應大学だけでなく、早稲田、東大、一橋、法政、明治、駒沢などの大学で大ヒットしました。

でも、この本は完全にパクりだったのです。
大学受験参考書で『実況中継シリーズ』というものがあります。有名予備校講師の授業をそのまま文章にし、本にまとめたものでした。とても読みやすく、わかりやすく、受験生に絶大な支持を受けていました。

そしてぼくが書いた『T.K論』は、この『実況中継シリーズ』を完全にマネしたのです。

・使っている用紙
・字の大きさ
・文体

などなど、見れば見るほど『実況中継』にそっくりでした。
(中身はぜんぜん違います。そもそもテーマも違いますので)

完全にマネをして書いたぼくの処女作ですが、マネしたからこそぼくの本はベストセラーになったと思います。

それから20年。
出版業界に携わり続けて思うのが、「本にはパターン(タイプ)がある」ということです。毎年毎年、新しい本が大量に出版されるけど、数種類のパターン、タイプに分類できます。売れている本は、すごく新しいコンテンツのように見えますが、それでも「あの本と同じタイプだな」と分類することができます。

ぼくが本を出すときにも「あの本と同じタイプの本を書こう」と決めてから取り掛かります。そうしたほうが圧倒的に考えやすいし、仕上がりが速いんです。

みなさんも、自分の本は「あの本と同じタイプ」と目標(ベンチマーク)を考えてから、企画を立てることをお勧めします。

※もし、どんな本を目指せばいいかわからない場合は、無料診断システムを使ってくださいね。自分が目指すべきゴールがわかります。あなたの本がベストセラーになるために必要な考え方です。是非一度取り入れてみてください。

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