出版企画書が書けたら、出版社にアプローチします。
要するに、編集者に企画書を見てもらうということですね。

ここで注意点があります。
それは、企画書を見てもらう相手を間違えてはいけない、ということです。
ここで多くの方がやってしまうのは、
「とりあえず、誰でもいいから編集者に見てもらおう」とすることです。

勤めている出版社によってジャンルが異なるので、
一口に編集者と言っても、扱っているテーマは様々です。
育児関係の本を作っている人もいれば、ビジネス書専門の人もいます。
男性向けの本しか作らない人もいれば、女性読者に絞って本づくりをしている人もいます。
自分の本のテーマと、マッチしている人に見てもらうようにしましょう。

 

【重要! 編集者に見てもらう時のマナー】

編集者に自分の出版企画書を見てもらう時、絶対にやってはいけないことがあります。
最低限のマナーのようなものですね。
それは、「読んだら感想をください」と依頼することです。
出版企画書を編集者に見てもらうということは、
自分のコンテンツを本にしませんか? と営業しているのと一緒です。
つまり、営業がクライアントに商品を売り込むのと一緒なわけです。

営業がクライアントに「この前提案した商品の中身について、感想をください」
と言えるでしょうか?
すでにお互いの信頼関係ができていればお願いできるでしょう。
でもそうでない場合はそんなこと聞けませんよね。
というか、そんなことデカイ顔して聞いたら
出入り禁止にされてもおかしくないレベルです。

でも、出版業界ではやってしまう人がいるんです。

「企画書をお渡ししますので、感想をください」
「よくないところがあったら添削して送ってください」
「採用されない場合は、その理由を教えてください」などなど。

お客さんに「商品を買わないのなら、買わない理由を教えてください」
というのはおかしいですよね。
それと一緒で、編集者に「要求」するのは、マナー違反です。

著者はあくまでも出版社に営業する立場であることを忘れずに。
失礼のないようにしましょう。

 

【超重要! こんな失敗しないように】

本を出したい人がやってしまいがちな失敗事例を紹介しますね。

・片っ端から「編集者」に売り込む
先ほども書きましたが、
「編集者であれば誰でもいい」というわけではありません。
あなたの企画にマッチした編集者でなければ、
どんなにいい企画でも全く響きませんし、採用されません。

出版パーティや飲み会で「編集者」を見つけては
熱く売り込んでいる人を見かけますが、
あまりいい結果に結びつきません。
しっかりと相手の「好み」を知ったうえでアピールしましょう。

・片っ端から「編集者」のアドバイスを聞いてしまう
企画が通らない多くの人が、片っ端から「編集者」にアドバイスを求めます。
そして、話を聴いてくれた特定の編集者の考えを盲目的に聴いてしまいます。
一生懸命なのはいいのですが、必死にその人が気に入る企画に仕上げようとし、
その人から「こういう本にした方がいい」と言われたら、
盲目的にその助言に従ってます。

率直にいうと、だから企画が通らないんです。

恋愛に例えて考えると、目の前にいる人の好みや恋愛条件に
一生懸命自分を合わせようとしている、ってことです。
「アウトドアな人がいいですね」と言われたら、
一生懸命アウトドアになろうとする。
その人の意見だけを取り入れてしまう。

大事なのは目の前にいる人をしくこく口説くことではなく、
自分を好きになってくれる人を探すことです。
自分がいくら好きでも、相手がぜんぜん自分のことタイプじゃなかったら無理です。
要は、「マッチング」なんですよね。

出版の企画も一緒です。
目の前にいる特定の編集者に合わせるのではなく、
自分の企画を気に入ってくれる人を探すべきなんです。
特に出版企画の場合は、その編集者が「いい!」と思うだけではNGで、
会社がOKを出さなきゃいけない。

だから、その出版社が得意としているジャンルでなければ、
いくらいい企画でも通りません。

大事なのは、自分とマッチする人を探すこと。
目の前にいる知り合いの編集者の「アドバイス」を聞き続けても、
なかなか形にならない人が多いのは、こういうことなんです。

【東京・大阪・福岡で定期開催中!】
木暮太一が本を出版する方法を伝授!
「編集者が飛びつく企画書のヒミツ」セミナー